ペー

In English

長い間離れて暮らしてはいるが、弟や妹とは仲のいい方だと思う。753sepia

弟は、大学を出て就職し、結婚をした後、家を建てて安泰な生活をしている。

妹は親と一緒にいる。

私はと言えば、未だに、次にどこで何をしでかすのか、自分でも見当のつかない人生を送っている。

三人が小学生の時は、当時できたばかりの団地で育った。

団地内にはブルドッグを飼っている一家がいて、ペーという名前で、今考えるとおとなしい犬だったんだろうが、子供にしてみれば大きな怖い犬に思えた。繋がれていないことが多く、外を散歩しているのを見ると、団地の子供達はそそくさと家に隠れていた。

ある日曜日、掃除を済ませたかった母にせがまれて、父は私達三人を車で連れて出かけた。どこか近くに行って時間をつぶしてから戻ってきた後、父は車を団地の駐車場に止めた。

真っ先に飛び降りた私は、車の後ろを回って家に向かうところだった。少し離れた所で、ペーが独りで立っているのが見えた。飼い主の姿は見えない。

逃げなければと思った。とりあえず走った。追いかけてきたぺーに捕まらないないように必死で走った。どこに走っているのかも分からないまま、走った。

あまり行かない所で追い付かれ、押し倒され、顔をなめられている所に飼い主がやってきたが、私はアパートの横の空き地に向かって突っ走っていたようだ。

一番下の妹は、すぐに父に抱かれて無事だった。弟は家まで走って、靴のままこたつの上に飛び乗ったそうである。

父は、三人の人生を物語った出来事として、この時の話をよくしたものだ。

私は、あれ以来ずっと犬が怖かった。

そんな私がどうして大きな犬二匹と暮らすようになったのか。

その話は、こちらで。

 

 

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